COLUMNコラム
2度目のインフルエンザA型にご注意下さい
年明けからインフルエンザA型が猛威を振るっていますが、みなさま体調はいかがでしょうか?
我が家でも1月の最終週に子供がインフルエンザA型にかかり、家族皆で看病に当たっていたのですが、その後私も咽頭痛と痰の絡みを自覚して、同日の午後から38℃台まで発熱を認めました。
インフルエンザ迅速検査でA型陽性であったため、子供のインフルエンザA型を貰ったものと判断して、抗インフルエンザ薬を吸入のうえ、自宅で子供と一緒に休養させて頂きました。
翌日には37℃台まで解熱して、体調も幾分良くなりましたので、自宅で子供の世話をしておりましたが、その翌日から悪寒とともに再度39℃台の発熱と、急に多量の透明鼻汁が出て来ました。
明らかに一旦症状が寛解してから、再度発熱を認めており、自身の病態の把握に苦慮しましたが、どうやら今年は二種類のインフルエンザA型が流行しているということが判りました。
原因となっているインフルエンザウィルスは、「AH1pdm09」と「AH3亜型」で、今年のように二種類のインフルエンザA型が同時に流行することは稀なようです。
「AH1pdm09」は2009年に「新型インフルエンザ」として流行した型、「AH3亜型」は一般に「A香港型」と呼ばれる型で、いずれもインフルエンザA型として迅速抗原検査では診断されますが、それぞれの抗原は異なるため、同じシーズンで二種類のインフルエンザA型に罹患することがあります。
自身の経過の確定診断は出来ませんが、症状から判断すると、おそらく最初は「AH1pdm09」に罹患して、その後に子供から「AH3亜型」を貰ったものと思います。
数日間で二度インフルエンザになるとは予想しませんでしたが、予防接種や抗インフルエンザ薬だけでなく、まずは手洗いやうがいなどの標準予防策を徹底すること、そしてしっかり休養を取って免疫力を高めることの重要性を、身を以て痛感いたしました。
これから更にインフルエンザB型も流行の季節に差し掛かり、また感染性胃腸炎の患者さんも徐々に増えて来ています。
予防接種や抗インフルエンザ薬だけでは完全に予防することは困難ですので、特にご高齢の方や基礎疾患のある方は、手洗いうがいなどの標準予防策をしっかり行い、この寒い季節を一緒に乗り越えて行きましょう。