COLUMNコラム
2020年の花粉予測
毎日肌寒く、春を感じるのはまだまだ先になりそうですが、この季節になるとそろそろ今年の花粉症対策が気になり始めますね。
毎年の花粉予測飛散量は、前年夏の気象条件により算出されており、一般的には高温で降雨量が少なかった年は発芽が多くなるため、翌年の花粉飛散量が多く予測される傾向にあります。
2018年、2019年はともに例年と比して花粉飛散量が多く、様々な花粉症症状に苦しめられましたが、2020年の花粉飛散量は、現時点では過去10年の平均花粉飛散量の40%~70%程度と少なく予測されている地域が多いようです。
しかし花粉飛散量が少なく予測されているとはいえ、2018年、2019年はともにスギ花粉が多く飛散したため、特にスギ花粉症の方は今年も感作されやすい傾向にあると思われます。花粉飛散量が少ない年でも、総花粉量が2000個/㎠を越えると、花粉症の症状は例年と同様に誘発されますので、今年も花粉症対策は例年通り行っていただくようにお勧めいたします。
また特に花粉症や、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、アトピー性皮膚炎などのアレルギー素因を背景とした、気管支喘息や咳喘息を基礎疾患にお持ちの方は、花粉の暴露により喘息症状が誘発される可能性がありますので、普段から治療を継続することにより気道の慢性炎症をコントロールしておくことが肝要と言えます。
「今まで喘息と診断されたことはないが、毎年花粉症の季節になると咳にも悩まされている」という方も、喘息の診断と治療が望ましい可能性がありますので、是非一度お近くの『呼吸器専門医』に御相談下さい。
早めの時期から花粉症対策や喘息治療を行い、花粉の季節を一緒に乗り切っていきましょう。