COLUMNコラム
「呼吸器内科」ってなに?
「呼吸器内科が専門とする病気を5つ思い浮かべてみて下さい」と尋ねられても、すぐに答えられる方は少ないと思います。
「循環器内科」の専門が心臓や大血管の病気と聞けば、狭心症や心房細動など具体的な病名が浮かぶと思いますが、では「呼吸器内科」の専門が肺や気管支と聞いても、イメージしづらいのではないでしょうか。
おそらく「呼吸器内科」が専門とする病気が、他の多くの科目と密接に関連していること、言い換えれば「呼吸器内科」の守備範囲が広いことも、その要因のひとつかもしれません。
例えば「風邪」や「インフルエンザ」などよくある気道感染症や、御高齢の方が心配される「気管支炎」や「肺炎」などは、内科の中でも何科に該当する病気なのでしょうか?
近年はアレルギー疾患の増加に伴い、成人になってから「気管支喘息」と診断される方が増えていますが、何科に行けば良いのでしょうか?
長年の喫煙歴があり、肺気腫や慢性気管支炎などの「慢性閉塞性肺疾患(COPD)」や、「肺癌」を心配される患者さんも依然多いですが、何科で相談すれば良いのでしょうか?
「睡眠時無呼吸症候群」や「慢性呼吸不全」と言われて、夜間の機器や在宅酸素療法を継続したいのですが、何科で管理してもらえるのでしょうか?
実はそれらの答えが、「呼吸器内科」です。
「呼吸器内科」では肺や気管支などの病気を中心に診療を行いますが、ウィルスや細菌などの気道感染症、アレルギー疾患、膠原病、悪性腫瘍など、多岐の分野と関わることが多く、全身を総合的に診療することが求められる科です。
そのため、全国的に言えることですが、特に高齢化の進む地域では、全身を包括的に管理する「呼吸器内科」の需要が年々高まる一方で、神戸市内でも特に長田区より西部では『呼吸器専門医』が少なく、必要とされる「呼吸器内科医」が充分に確保されていないのが現状です。
「オギノ医院」は、院長と副院長の両名ともに日本呼吸器学会『呼吸器専門医』の資格を有しており、「かかりつけ医」として幅広く内科診療を行うとともに、「呼吸器内科医」としての専門性も活かしながら、長年住み慣れたこの地域の医療に貢献出来ればと思っています。